2012年8月23日木曜日

商品・サービスは多い方がお客さんの為になっているというのはウソ【ブログ】

こんばんわ、キャリアコンサルタントの金子 玄です。

今日は、商品・サービスのラインナップは多いほうが良さそうに見えるけど、
実際はお客様の為にもなっていないのでは?ということについて、
私見を述べたいと思います。

実は、この題材は一定期間どうなのか?
ずっと考えていたネタでした。

企業は事業の選択と集中をより進めている

今日、つまり2012年8月23日の日経新聞にも伊藤ハムが
単品毎の採算を見極め、品目数を250から2割削減する
という記事が掲載されています。

伊藤ハムの加工食品、品目数2割減 採算管理を徹底


シャープやパナソニックのリストラ策でも
選択と集中の一環で、事業内容を選定しています。

商品・サービスラインナップが多いほうが
より多くのお客さんの要望に答えられる可能性があるのに、
なぜ、その逆のことをするのでしょうか?

営業・販売視点で見るか、経営視点で見るのかで取扱品目数は変わる

どの視点に立つかによって、変わってくる話だと思います。

お客さんと折衝して、直で対峙する営業・販売の方としては、
お客さんの望むものを提供するもしくは、提案してきたいので、
商品・サービス数は多い方が良いに決まっています。

他方経営視点で見れば、
商品・サービスがあっても、売れなかったり、赤字であれば、
効率が悪いので、商品・サービスを限定したいというのは、
当たり前の話です。

で、どう折り合いを付けるの?という話になりますが、
私はこう考えます。

企業の使命は利益を出し続けること

利益は会社から必要とされている指標の証。
そうおっしゃる経営者の方は多数いらっしゃいます。
私も同感です。

利益が多ければ、それだけ社会性が高く、
今の世の中に必要とされているものとも言えます。
その為、私は、商品・サービスを絞り、採算性を上げることに賛同します。

いや、アイテム数が多い方が、
今は儲からないかもしれないが、
最終的には、お客様の信頼を勝ちえ、
より利益を出せるとおっしゃる方もいらっしゃると思います。


私はそれを否定するつもりはありません。

絶対的なラインナップ数を持つことで、
この会社であれば、欲しいものが絶対あるというブランディングを
確立させたい場合は、在庫リスク等を承知の上でも、
商品・サービス数が生命線の為、その覚悟があれば、必要と考えます。

しかし、中途半端に商品・サービスは多いほうが良いという安易な視点で、
数を絞らない場合は、私はお客さんの本当の役には立っていない
と考えます。

コンビニの死筋(しにすじ)排除という考え方

私の前職はコンビニエンスストアの経営・運営でしたが、
店舗運営の一つとして、
「死筋(しにすじ)排除」という仕事が有りました。

“死筋=ある一定期間売れない商品”のことで、
死筋は悪と認識されています。


棚割数が決まっているコンビニでは、
毎週新商品も多数あるため、
ある規則に基づいて、

例えば、お菓子であれば、1週間で1個も売れないとか、
洗剤であれば、3ヶ月で1個も売れないものを
死筋商品として、店頭の売り場から外す作業を
毎週行なっています。

この行為には、
もちろん新商品を店頭に並べるという意味もあるのですが、
もう1つあり、売れ筋商品の陳列数・在庫数を増やす
という目的があります。

売れている商品は陳列数を増やすことで、
お客様の視界に入る機会を増やし、

在庫数を増やすことで、陳列にボリュームを持たせ、
商品をより魅力的に見せたり、
品切れを防止し、販売ロスをなくす目的があります。

話が一旦それた気がしますが、
この考えは、商品・サービス数を限定する、
選択と集中につながる話だと考えています。

商品・サービスを絞り込むことで、

お客さんのお役に期待により応えられる


商品・サービスを限定ことで、
より売筋商品・サービスに人員を投下し、サービスの質をより高めることができます。

そうすることで、今度はまだその商品・サービスを利用したことない
方に対しても、目を向けることができ、
より多くのお客さんに結果ご満足いただけることになります

商品・サービスの絞込みは、そこで働く社員の負荷軽減にも繋がる

これは私が考える仮説です。

総論にはなりますが、現在、我々はとかく生産性を求められます。
リーマンショック以降その色は強まった傾向があります。
そのため、幅広い業務を行う、多農耕的人材対応が求められます。

また、一方で、オープン化していく時代の中で、
より見える結果も求められるようになり、

疲弊度は年々高まっているというか、蓄積されています。

ここに社会人の自殺やうつ等の社会問題も
相関関係は当然あると考えています。

その点において、
商品・サービスを限定させることは、結果、本人負荷は軽減されている
と考えています。

ここでの考え方は時間を限定させる訳ではなく、
要はそれにより、より本業に人員投下でき、
一人あたりのパワー分散をさせ、

一方で、その商品・サービスがより売れれば、
質を高め、専門性を上げることがより、
企業も人材もできるようになります。

そうなれば、量・質共に改善され、
良質のスパイラルに入っていけます。


さいごに

長文を最後までご覧頂き、ありがとうございました。

こんなことを金子は考えて、一体何になるんだ?
とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、
この視点も仕事で必要なのです。

こういう視点も持って、企業には営業していかなければと
最近考えています。
特に採用ニーズがあった時の企業のヒアリングには、
求職者の思考・志向のマッチングはもとより、
定着できる環境がそもそも整っているかというのが不可欠だからです。

またまだ若輩者ですが、
こういった自分の軸・判断材料を増やしていきたいです。

キャリアコンサルタント 金子 玄














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