2012年9月25日火曜日

大手・資本系勤め≠安定が今の潮流【ブログ】


こんにちは、名古屋の転職・求人コンサルタントの金子玄です。

今回はフェイスブックで2012/06/15にエントリーした話題です。
タイトルは“大手・資本系勤め≠安定が今の潮流”です。
アップ時期が3ヵ月前ですので、ご容赦ください。

重い話題です。予めご容赦ください。

今週発表された、半導体パッケージ基盤のメーカー
TIBC(本社:愛知県大府市)の解散の記事。

時代の変化を考えれば、驚く話ではないものの、
気になっているのは、社員の方の今後について。

決まっていることは、
希望退職は行うものの、本人が希望すればイビデンで雇用は継続されるとのこと。
がしかし、良かったじゃん、大手じゃん、安泰じゃんという手放しで喜べる話では
決してありません。

国内生産を本社に集約するため勤務地は、隣県の岐阜県大垣市に。
ちなみに大府市→大垣市は一般道で2時間、有料道路を使っても1時間強です。
また、雇用はされるものの、雇用先や待遇面はまだ未決定のようです。

以前、大手資本系子会社の役人の方へのインタビューで

「子会社ほど、不安定な会社はないよ。だって、収益貢献できなければ、
すぐ外に売られちゃうから。安定しているって世間的には言われるけど、
そんなことは全くない。企業も赤字会社を抱えるほど、体力もゆとりもないので、
子会社こそ本当の価値を問われているよ。」

と言われたことを思い出しました。



一方、先日、お会いした求職者の方。
大手上場企業のメーカーの技術者の方です。
その企業は事業の選択と集中を行い、その方もそのタイミングで、
成長分野の事業に部署異動されました。
選択と集中の一環で、選択分野、成長分野への人員投下の記事を良く目にします。

成長分野への異動と聞くと、新しいキャリアアップの道が拓けて良いのでは?
と思ったりもしますが、実態は・・・。

それは彼が今まで経験してきた専門分野と全く異なる事業でした。
社命ですので、そこに選択権はありませんが、
そこでは、コア業務、つまりエンジニアとしてやりたい業務ではなく、
それに付随したサポート業務が中心でした。
元々その分野で就業されている方がいるので、
その方々が中心になるのは当たり前ですよね。

そこでモチベーションを見出すのは中々難しいようです。

話を戻し、今回のTIBCは半導体基盤メーカー。
厳しい言い方になりますが、
即戦力性が求められる中途採用では、
半導体マーケットが厳しい環境を鑑みると、
経験を活かした転職はなかなか難しいのが実態でしょう。
そのため、年齢にもよりますが、
年収や勤務地等ご自身の満足行く結果を得られる方は
ほんの人握りの方だと考えます。


大切なことはそこを踏まえた上で、何を選択するか。
難しい選択になるのは間違いありませんが、
退職にしても、残るにしても意思決定のスピードとその後の機動力が
今後の身の振り方を大きく左右することは間違いありません。

そして、これを自分ごとに置き換てみると、
いつも言ってますが、対岸の火事では決してない話なので、
会社に依存するのではなく、自分のスキルやキャリアを見つめ、自身を棚卸しし、
今後どうしていくべきかを俯瞰して見ておく視点が必要です。

それに加えて、市場動向・時代の変化から自分のキャリアを見つめておくことも
必要な時代になってきているのではと私は感じています。


※2012/09/25加筆
複数の関係者の方から話を伺ったところによると、
現場は予定より早く操業終了し、
配属先が決まった方も多く、転職先も決まった方もいらっしゃるとのことです。
他方、親会社の業績不安もあるようで、
上記記事で記載したとおり、残留するにしても、退職するにしても
いずれにしても大変ことには相違はないようです。

キャリアコンサルタント 金子 玄

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