2012年9月20日木曜日

ビジネスモデルを知る 第5回 ミステリーショッパーで上場編【ブログ】

こんばんは、
名古屋のキャリアコンサルタント 金子 玄です。

今日は「ビジネスモデルを知る 第5回 ミステリーショッパーで上場」編です。
メディアフラッグという企業を取り上げます。

日経新聞の「新規公開株の横顔」が僕は好き


私は日経新聞の投資財務欄の「新規公開株の横顔」の記事が好きです。
なぜ好きかというと、新しいものが好きという個人的な好奇心と、
その上場する企業の事業特徴が端的にまとめてあり、
ビジネスモデルが理解しやすい点からなのですが、
9/20付の記事では特に気になりました。

会社はメディアフラッグという企業です。
ミステリーショッパーといういわゆる小売店舗の覆面調査を行う企業です。
個人的に興味があるのは、
福井社長がセブン-イレブン・ジャパン出身で、
店長・SVを経て、システム部門に在籍した後、
起業し、
「小売流通の勝ち組ノウハウ経験」×「IT知識・経験・ノウハウ」
を活かしている点です。



セブンイレブンはビックデータ活用企業


セブンイレブン=IT???と思われる方も多いかも知れませんが、
実はセブンの高収益体制を整えているのは、IT、システムです。

昨今、ビックデータの活用という言葉が一般化してきましたが、
この言葉が出てくるだいぶと以前から、
システム導入によるビックデータの活用が行われています。

実は私も前職はセブン-イレブン・ジャパンに勤めていましたが、
少なくても私が入社前のアルバイト時代、つまり10数年以上前から、
POSデータや天候データ等の様々なローデータを各店舗ごとに分析し、
売り場作りや発注等に活かし、売上増に結びつけることを
店舗に備えつけてあるパソコンで、
アルバイト・パートが個々の判断で行っています。

話が少しそれてしまいましたが、
要はそのための礎となる仕組みをIT、システムで構築しています。


今後の成長可能性は、

営業のアウトソーシングの受託増にかかっている


ここに小売のノウハウが掛け合せれば、
間違いなく強みになっていると言え、
その視点を持って、覆面調査を行うので、
ただの調査のみならず、
店舗コンサルの領域まで踏み込める可能性がある企業だなと感じました。

実際、メーカーの代わりに店舗を訪問して、
商品を並べて販促物を設置。
商品の試食や試飲などの推奨販売も行なっているので、
営業のアウトソーシング業務も行なっています。


小売業出身者が食品・消費財メーカーの営業職として
転職する例は多数ありますが、
異業界にも関わらず転職できる理由は、
販売の現場を知っており、
それを元に各小売業に踏み込んだ提案ができるからです。
小売業が川上になるため、重宝される訳です。

その役割をメディアフラッグに担うという話ですので、
将来的にはメーカーの営業が、置き換わる可能性も十分有り得ます。

そして、このアウトソーシング業務が多数受注となれば、
より効率的に営業できる為、
昨日ブログで取り上げた水平分業で言えば、
食品・消費財メーカーの営業のアウトソーシング企業として、
より成長する可能性があります。

例えば、地方を回るルート営業担当者を配置するメーカーであれば、
担当人員を配属し、週1回の会議、週4日の地方行脚を行うより、
小売業出身者の営業にアウトソーシングした方が人的経営資源を集中し、
より効率的な経営を行える可能性があります。

つまり、ミステリーショッパーの上場の方が話題性はありますが、
私は食品・消費財メーカー向けの営業アウトソーシングが、
成長余地が多分にあるのではと考えます。

メーカーの営業の方にとっては、
戦々恐々とする話だと思いますが。


以上、長文にお付き合い頂き、有難うございます。

キャリアコンサルタント 金子 玄


ビジネスモデルを知る 第4回 オンライン英会話
ビジネスモデルを知る 第3回 アークランドサービス スタジオアリス

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